拝啓〇〇様

ほかの誰でもない、誰かに向けて

趣味人と真・趣味人の話【雑記】

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困る質問


「趣味なんですか」って質問、すげー難しくないですか?

 

この質問は、なんてことなくよく聞かれる質問ですが、僕はいつも返しに困っています。

 

個人的には、「特殊相対性理論と一般相対性理論の違いってなんですか?」の方がまだマシな質問です。

 

「趣味」ってなに?

 

僕が「趣味なんですか」に答えられない1つの原因として、「そもそも趣味ってなんだろう?」という疑問があるんですよね。

 

辞書的な意味を調べてみると、

 

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仕事・職業としてでなく、個人が楽しみとしてしている事柄。「趣味は読書です」「趣味と実益を兼ねる」「多趣味」

 

というわけでこざいます。

 

でも、実際の場面だと、「趣味」に含まれるニュアンスってもっとハードル高くないですか?

 

「一般の人々よりも技量にも知識にも長けていて、それこそ何か実益を生み出せるようなもの」

 

みたいなニュアンスが、「趣味なんですか」の質問の中に感じてしまうんですよね...

 

あと、「〜歴何年」みたいなのも、数年は必要なんじゃないかって思ってしまいますよね。

 

そうなると、僕は「趣味がない」という話になってしまい、「趣味ないですね〜アハハ〜」と苦笑しつつ場を濁すことしかできません。

 

レベルの高い「趣味人」が稼ぐ時代

 

僕は趣味を極めている人を、「趣味人」と読んでいます。特に卑下するニュアンスはなく、なんかかっこいいから。

 

ブログやYoutubeで個人が発信するようになった昨今では、ある1つの技能を極めた「趣味人」が趣味でお金を稼げるようになりました。

 

その顕著な例は、ゆゆうたさんです。彼はすごい。

 

2歳からピアノをやっていらっしゃった彼ですが、プロの道に進まれず、あくまで「趣味」で続けていたそうです。

 

首都大学東京を卒業して建設会社に入ったゆゆうたさんは、仕事の息抜きとしてニコニコ動画でピアノの生放送をはじめ、瞬く間にニコ動のスターの一角となりました。

 

即興耳コピ、一般男性脱糞シリーズ、イキスギコード解説...どれも面白いです。

 

とにかく、「圧倒的なピアノの才能」を「くだらないネタに使う」というスタイルで、才能をドブに捨てているなんて言われていました。 

 

 

ただ、ゆゆうたさんも、もはやアマチュアではないでしょう。

 

ニコ動やその他イベントでお金を稼ぐようになってきているからです。

 

ネットの力で、「趣味が実益になった」いい例ですね。

 


「ポケモンセンター」byゆゆうた兄貴


【弾き語り】「一般男性脱糞シリーズ(FULL)」弾いてみた【ゆゆうた】


イキスギコード

 

上の2つ目、ポケセンのやつとか耳コピからの即興メドレーで鳥肌立ちます。

 

ぜひみてください。

 

お金稼げない趣味って、趣味なん?

 

趣味のハードルが上がっている原因の1つに、「趣味人」が稼げるようになったという時代背景があると思います。

 

趣味で稼ぐということが可能になったからこそ、稼げるくらいはやってるよね〜みたいな感じが含意されてきています。

 

アマチュアとプロの領域は、不明確になりつつあります。

 

「趣味人」はもはや趣味としてだけでなく、実益をかねて趣味をやっています。

 

そうなると、稼げない趣味って、趣味じゃないんですかね?

 

そしたら、なにが残るん?

 

僕はギターもブログも好きだし、フットサルとかバスケもやるし、ゲームは小さい頃からハマってるし、カラオケもよく行くし、本も映画も週1くらいでなら見ます。

 

けど、どれ1つもお金を稼げる気がしません。実益になりません。

 

じゃあ、僕の趣味、なに?

 

珍しくなった真・趣味人

 

今は、真に無益な趣味として物事を極めている「真・趣味人」の方が珍しい時代な気がします。

 

収益化できる実力があるけど、一切してないみたいな人。孤高の趣味人です。

 

この「真・趣味人」だと僕が思うのは、Youtubeのこの人です⬇︎

 


アコギでルパン三世のテーマ'80 ソロギター

 


Guitar Boogie cover

 

彼は一切素性が明かされていないし、なんのプロモーションもしていません。

 

なんでダース・ベイダーのお面つけてるのかさえ教えてくれません。

 

ただ圧倒的なギタースキルだけ、それだけでミリオン再生を叩き出しまくっています。

海外からの流入も多い。

 

何と言っても、動画に広告をつけていません。これだけの再生数とテクがあれば、定期的に動画を出すだけでかなりの額が入るはずなのに、です。

 

「彼はトラックの運転手をしている」という嘘か本当かわからない記述がコメント欄にありました。

 

もし仮にそれが本当だとすれば、彼はまごうことなき「真・趣味人」でしょう。

 

実益はトラックで稼ぎつつ、あくまで益にしないものとしてギターを極める。

 

僕が思うに、彼は別に動画上げることが目的じゃないと思うんですよね。ギターを極めた過程の成長記録くらいでビデオを撮っているような気がします。

 

真・趣味人でありたいものです

 

ブログの収益化に関する雑記でも書きましたが、コンテンツを収益化するデメリットの1つは、閲覧数や収益額などの、あらゆる「数」に気を取られ出してしまうことです。

 

www.kotake.work

 

そして、数ばかり気にすることがストレスなったり、モチベーションの低下に繋がったりすることです。

 

結局、ブログの収益化と結論は似るのですが、一個くらいは真・趣味を持って行ったほうがいい気がします。

 

お金を稼がず、目立とうとせず、誰とも比べず自分だけが楽しむような、無益な趣味。

 

そういうのが一個あると、ストレス発散になると思うんですよね。

 

趣味人であると同時に、真・趣味人でもありたいものです。

 

ちなみに、僕は最近J-POPの作詞にハマりました。

 

我ながらキモいですが、これがなかなか面白い。

 

いつかメロディーがついたらいいな〜なんて思いますが、当面は一人でブヒブヒ言いながら誰にも見せないノートに書いていようと思います。

 

そんなわけで、真・趣味人たる僕は、今度からこう答えようと思います。

 

「趣味はなんですか」

 

「誰にも見せないノートに、J-POPの作詞を書き綴ることです。ブヒブヒ。」

 

 

うーん、及第点のキモさだなぁ。