自分語り1
実家に帰った
最後に帰ったのはいつだったか思い出せないぶりくらいに、実家に帰った。
僕の実家は関東にあって、渋谷から直通の電車でだいたい2時間くらいと近いところにあるのだが、あまり帰ろうとは思わなかった。
それは「まあいつでも帰れるし」という距離感が返ってことを先延ばしにするからか、それとも僕の実家への心理的抵抗か、多分どちらもあるんだと思う。
今回帰るのは、日本一周で東京に帰る道の途中にたまたま実家があったからだ。一泊の飯と寝床が与えられるのは嬉しい。
ほとんど帰らないから、毎回帰るたびに地元の街のありさまが僕の記憶と少し違っている。
ただ、僕の方の記憶もあいまいで、店の名前が変わっていることはわかるのだが、どういう名前だったかまでは思い出せないということがほとんどだ。
今回は、空き地だと思っていたところに馬鹿でかい総合病院がたっていた。ただ、空き地だったかどうかはやっぱり思い出せない。グラウンドだったかもしれない。
自分の知っている街と若干微妙に違う街、が目の前に広がっていて、なんとも不気味な感じがする。
近所の公園
実家は一軒家だが、ある種の集合住宅地みたいな中の一画にある。
なんとなく同じような家が10くらい建っていて、 なんとなく同じような人たちが住んでいる。
今はもうほとんどお互い話さないだろうし、大人同士何かやっているのも見たことはない。家は変わってなくても、中に住んでいる人は入れ替わっているはずだ。
が、僕が小学生くらいの頃は、もう少し交流があった気がする。BBQや花火をした記憶がある。
それは多分、僕と同じくらいの子供がいっぱいいて、子供同士がよく遊んでいたからだ。子供のせいかおかげかわからないが、伴って大人も少しはやる気があったのだろう。
集合住宅の一画に小さい公園があって、子供たちはよくそこで遊んだ。
公園でプチ野球をよくやったのだけど、隣接している家のおじいちゃんがボールが壁にぶつかると必ず怒鳴ってくる人だった。
だから、ボールがそのおじいちゃんの敷地に入ってしまった時は、誰が取りに行くかジャンケンをした。
フェンスを登って、芝生を踏んで、ボールを取る。今考えればそりゃ怒るわという感じではあるが、当時はなんで怒られるのか本当にわからなかったと思う。
今はもう子供がいないので、捨てられたクルマのおもちゃと、手入れされていないのか好き勝手のびる雑草とで、思い出の影もない。
子供たち
近所でよく遊んだ人たちのことは、比較的によく覚えている。途中で入れ替わりもあったが、だいたい10人前後だった。
学年はバラバラで、小6〜小1くらいの時が一番よく遊んだ気がする。僕は真ん中より少し上の、小4か5くらいだったと思う。
子どもたちのなかで、最年長は小6のお姉ちゃん二人だった。
当時の僕からすると二人とも垢抜けていて、可愛かったので、いまでも名前を覚えている。我ながら、純情だ。
いま考えれば多分しまむらかアベイルで買った服なんだけど、当時二人が着ているのをみて「これがギャルか...」と思った。
二人ともギャルのくせにやたら足が速くて、持久走大会とかいつも1ケタだった。田舎のヤンキーやギャルにたまにある、地の体力でゴリ押すパターンのやつだ。
だから、ケイドロとかやると決まって二人が無双していた。
僕は当時150cm/70kgみたいな将来有望デブで、持久走もケツから数えた方が圧倒的にはやい順位だったから、二人にボコボコにやられていたと思う。
『ギャル二人に追っかけられるデブ』という絵は最高に面白いのだが、当時の僕の教養ではその考えに至らなかったのが悔しい。
同学年には、一人の男の子がいた。
彼とはウマが合うような合わないような感じで、お互いよく喧嘩というか言い合いもしたが、ガキなので翌日にはけろっと遊んでいたと思う。
小学校の登下校はんはずっと一緒、何かあればとりあえず彼と遊んでいた気がする。
遊戯王、デュエルマスターズ、ポケモン(ルビサファ・ファイアレッドリーフグリーン・ダイパ)、ベイブレード...
とにかく、タカラトミーやバンダイの玩具を総ナメする勢いで二人で遊んだ。素直に楽しい思い出だ。またやりたいな。
公園にあるちっぽけな街灯のわずかな光を頼りに、カードの効果の字が暗闇で読めなくなるまで遊戯王をやったことは今でも覚えている。
年下の子たちは、ちょっと記憶が薄くなる。
男の子が3人くらいいて、そのうちの一人のお父さんが僕の高校の先生で、なんとなく喋ったりもしたけど、あんまり仲良くなかったからすぐ交流はなくなった。
でも、3人ともよく慕ってくれたいい子だったと思う。
それ以上下の世代、弟とかの交流はよくわからない。
が、弟より下の世代はもういなくて、今では子供の声は聞こえてこない。
今日はこれ以上書く気力が出ないので、終わりです。
ちょうど2000字だし、キリがいいね。
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