拝啓〇〇様

ほかの誰でもない、誰かに向けて

陰キャが美味しいハンバーグを作る日

「あ、今日ハンバーグを作ろうかな」という人へ。

 

実は、僕はハンバーグが好きだ。

 

その中でも、牛肉100%だけで作った『肉!って感じのやつ』が好きだ。そもそも肉自体が好きなので、もちろんステーキや焼肉もいいのだが、挽いた牛肉にはまたべつの良さがあると思う。あと一手間かかるから手料理として成り立つのもポイントだ。

 

そういうハンバーグ、君たちも嫌いじゃないだろう?普段幸せをあまり感じない陰キャは、肉を食うだけで幸せになれるからいい。

 

もちろん、オシャンティな洋食屋さんで出てくる「肉汁ジュワァァァ」みたいなフワッフワのお上品なやつも好きだ。けど、そういうのはお店で食えればそれでいいと思う。手作りするときは、お店とは一味違うハンバーグが食べたくなる。

 

ただ、今日「あ、ハンバーグ作ろうかな」となったのは、いまお世話になっている人に喜んでもらいたい精神からだ。

 

最近の僕はいろいろあったんだけど、この4月1日から新しく社会人になる人の家にもう3日くらい泊まっている。昨日(4月1日)はその人の新社会人1日目の夜だったのだが、わざわざ居候ニートの僕に、夕ご飯でパスタを作ってくれた。そのパスタはうまかった。リアル湘南乃風である。大貧民やってマジギレすることは避けていきたい。

 

んで、その人も流石に疲れているだろうし、今日(4月2日)は僕が何かご飯を作ってあげたいと思ったのだ。人の美味しいご飯を食べるのは幸せだからね。そして僕ができる最高の料理は多分、ハンバーグだ。一人暮らししていて料理にこだわることはあまりないが、ハンバーグだけは頑張って作っていた記憶がある。材料などもいろいろ調べて作っていた。まあ、人並みにできる程度なんだけどね。

 

そんなわけで、僕の今日のミッションは美味しいハンバーグを作り、それをみなさんにシェアすることとなったのです。頑張りますので、暖かい目で見守ってください。

 

材料はこんな感じ。

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牛ひき肉、牛切り落とし、玉ねぎ、卵(卵黄)、ナツメグ、塩胡椒、脂。

 

細かい分量はいつも無視してます。無視してもうまいので大丈夫。迷ったら肉を多めに買いましょう。二人分だけど適当に買ったら600gくらいになりました。

 

さっきも言ったが、僕の最大のこだわりは「牛肉100%」だ。ハンバーグを食いたいんじゃなくて、牛肉を美味しく食べるための手段としてハンバーグを作る、といったところである。その目的を果たすために、以下のことがポイントとなる。

 

・つなぎは卵(卵黄)のみ。パン粉を入れると柔らかくはなるが肉肉しさが薄まる

 

・ひき肉は牛肉100%で粗挽きが好ましい。ただ牛肉100%のひき肉はおいてないスーパーもあるので注意してくれ。

 

・可能なら、牛肉切り落としを買ってきてそれを自分でみじん切りしたものを、粗挽きとは別に加える。これをすると肉肉しさがます。

 

・玉ねぎは個人の好みになる。食感のアクセントとなるから、僕はいれる。

 

うまいハンバーグは、ただ肉を焼いて食うより肉の良さを際立たせる。いってみれば「ただの肉」よりずっと「肉肉しい肉」を食えることになるのだ。天才すぎんかハンバーグ。

 

あと、ナツメグは絶対いれたほうがいい。これがあるだけで一気に「プロが作った感」がますぞ。

 

それでは作っていく。

 

まず、玉ねぎを粗みじん切りにして先に炒めておく。後でもいいけど、先にやっとくとと楽な気がする。あらかじめ炒めておくことで玉ねぎに火が通らないことを防げる(らしい)。しょっぱなから雑知識ですまん。

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次に牛肉の切り落としも粗みじん切りにする。今日使うのはスーパーで売ってたうっすい切り落とし(豪州産)だ。薄すぎて、『正直いらんかったかもしれん』と切りながら思ったが、引き返したら格好悪いしそのままつっこんでみた。

 

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ここでどうしても空腹に耐えきれず肉を普通に焼いて食べてしまったのだが、めちゃくちゃおいしかった。『なんで手軽に焼けるよう薄く切られた肉をわざわざ切ってハンバーグにいれようとしているのだ?』という鬱一歩手前の考えもよぎったが、ギリギリのところで踏みとどまった。

 

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そしたら、ボウルに材料を全部混ぜ合せるのだが、この時は手で混ぜない方がいいという説がある。牛の脂が手の温度で溶け流れてしまうからだ。まあ、手でガシガシやった方が楽しいし楽だから、誰かとつくるときは気にせず手でいったほうがいいと思うぞ。

 

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あと、牛肉と塩ちょぴっとだけを先にある程度混ぜておくといいというのも、Youtubeかなんかでみたことがある。なんかいい感じに粘り気が出るのだとか。知らんけどな。この辺のガバガバ具合も、陰キャクッキングにおいては大事だ。

 

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全部混ぜ終わったのが、これ⬆️。

 

ほんだら丸い形を作っていく。牛肉100%ハンバーグでは「厚め、大きめ」が正義だと思われる。自分の感覚で「これはアメリカのハンバーグだ...」ってなるくらいの厚さ大きさにしよう。そんで、空気をぬいて真ん中をへこます。

 

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どうだろうか。二人分に見えるか見えないかは、皆様のご判断にお任せしたい。ちなみに、一人分をどれくらい作るかによって、その人の体型がある程度は推測できるというTIPSがあります。お納めください。

 

形ができたら焼いていくのだが、ポイントは、蒸し焼きでしっかり火を通すことだ。牛肉は生でもいけるというが、ハンバーグはひき肉を使うし手でこねるので、やばいウイルスが一番の中心にまで入ってしまっている可能性がある。うっかり半生で食べようものなら、次の日一日中トイレと恋人かもしれない。僕は明日も仕事に行かなければいけない社会人に作るので、ここを妥協はできない。

 

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一旦強火で焦げ目をつけて、ひっくり返したら、少し水を加えて蓋をして、弱火で5分以上は待つ。ひっくり返す。水分が完全に飛んだらオッケーだ。心配ならもう少し水を入れてさらに3分くらい焼こう。

 

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あと、焼くのに使ったフライパンには肉汁が残るから、そのままそこでソースを作るというプロ的なわざもある。が、今回のハンバーグは塩胡椒だけで食べる方がさまになるきもするから、正直どっちでもいいよ...みんなの好きにしてね。

 

 

では、いざ実食。

 

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うむ、肉だ。肉を感じる。牛肉が「牛肉だよ〜!!」って叫んでいる。なんかひき肉と薄切り肉が同居しそうでしていない。それがいい。美味しい。付け合わせとかはなくてもいいんだけど、そうはいっても他人に食わせるものだから、適当に作ってのっけてみた。にんじんとジャガイモだ。これもうまい。

 

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忘れちゃいけないのが安ウマ赤ワイン。スーパーで買った500円くらいのやつだけど、とりあえずそれっぽい感じになる。牛肉と赤ワイン、時が経っても色あせない最高のコンビだよ。

 

同居人も美味しいと喜んでくれているようだった。甘いにんじんは嫌いと言われてしまったけどね。そういうことも思い出になるのが自炊だ。相手が好きなものだけをつくるのなら、外食でいいよ。

 

こういうときは毎回思うが、誰かにご飯を作ってあげて喜ばれるというのは、とても気持ちがいいね。心の健康を感じる。忙しくなって生活がボロボロになって自炊なんかできなくなっても、誰かにご飯作れないのを寂しいと思えるくらいの感性が残っているといいな。

 

 

 

「あ、今日ハンバーグを作ろうかな」と思った時こそがハンバーグを作るときです。それ以外ありません。スーパーにいきましょう。他のものが美味しくなくなっちゃうくらいに、美味しいハンバーグは美味しいよ。以上こたけ。