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【東大生と受験英語】洋楽で学ぶ受験英語:Another Day of Sun(from La La Land)(前半)【part1】

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皆さんこんにちは、こたけです!本日から新シリーズの記事を書きます!

その名も、『洋楽で学ぶ受験英語です!!! 

 

皆さん英語の勉強の好きですか?日本の英語教育については様々な批判がありますが、個人的に思うのは「教科書の話に興味がわかなすぎる」ということです。グリーン先生が生徒と挨拶してる話とか留学生とお互いの文化について意見してる話とか読んで楽しいか???

 

それよりかは、英語とか関係なく「興味がもてるコンテンツ」で勉強するべきだというのが僕の持論です。映画でも、Youtubeでも、そして音楽でも、とにかく自分が楽しんで英語に接せられるものが一番なのでないでしょうか。僕の友人はアメリカのドラマを観まくって

 

でもなかなか教科書で大衆娯楽コンテンツが紹介されることはないですよね...まあなければ作っちゃえ!ってことで、現役東大生の僕が洋楽の歌詞を使って、受験で実際必要な中学・高校英語がどのように使われているかを解説していきます...!

 

これを始めるにあたり読者皆様がこんなメリットを感じてくれればいいなと思います。

 

・楽しみながら英語が学習すること

・(真の実用性に欠けていることは承知で)「リアルな英語」においても中学英語知識が有用であると知ること

・中学英語程度でも洋楽が楽しめるということをわかること

 

英語の話をすると受験英語は役に立たない、日本語で英語を勉強しても意味ない、という意見の方が一定数出て来ると予想されます。それは1つの意見として尊重致します。ただ私が強調したいのは、日本の方は『英語教育』というものについて本当に議論したがる/多様な意見を持っているということです。日本の『英語教育』を否定するにしろ肯定するにしろ、英語教育について真剣に議論を交わそうとする姿勢はまさに日本人的です。ただ、スピーキングやライティングのスキルは受験英語と矛盾しないということについて、一日本人として述べたいというところです。あとは普通に受験英語も無駄じゃないんだよっていうあれです。

 

 

 

では早速この「洋楽で学ぶ受験英語シリーズ」の概要を説明しましょう。私東大生こたけが有名な洋楽の歌詞を例にとって、その歌詞の中の和訳と受験英語文法的に重要な部分を解説していきます!どれも高校・大学受験で問われておかしくない内容のものです!難易度的には中学〜高校くらいの比較的誰でもわかる内容に絞ります!難しすぎ単語や、文法的に省略されまくってる洋楽は選びません。

 

さらにワンフレーズごとに切り取り、和訳・受験英語的な文法的ポイント・歌詞の解釈や豆知識について書いていきます。こうすることで単なる勉強に留まらず、歌詞の広い意味や受験英語の実戦を深められます。

 

 

 

記念すべき第一回の曲は、La La LandのAnother day of sunです!

La La Land(邦題 ラ・ラ・ランド)は誰もが一度は耳にしたことがある映画でしょう。ライアン・ゴズリングエマ・ワトソンが主演を務め、当時の賞レースを総なめしました。この映画はミュージカル映画で、劇中には様々な楽曲が登場します。Another Day of Sunは映画の冒頭で歌われる曲です。歌詞の内容も、この映画の主人公2人の生い立ちというか彼らがどのようにロスに来たかを語っているものになっていて、映画のプロローグとしての役割も担っていると考えれられます。Another Day of Sun を敢えて訳すとすれば「陽はまた昇る」でしょうか。

 

僕はこのAnother Day of Sunが作中の曲の中で一番好きです!!明るいリズムや派手やかな雰囲気の中に何処と無く寂しさを併せ持っている歌詞があって、この映画のアイコンともいえるような曲です!Youtubeリンクを貼っておくのでぜひ観てください!英語のサブタイトルもついているのでめっちゃ便利です!!

 

youtu.be

 

 

ただ書きながら思ったんですが、一曲まるまる一気にやるとすごい長くなるので2回に分けます!それでは早速いきましょう

 

 

 

I think about that day  

和訳:私は(今)その日について思いを巡らせる

 

ポイント: thinkはthink (that) SV もしくは think about (of) noun と使います。名詞が来るときは前置詞about(of)が必要なことに注意しましょう。

 

解釈:冒頭であの日について巡らせると言うことで、回想シーンに入って行くことを暗示しています。

 

 

I left him at a Greyhound station

West of Santa Fé

和訳:私はサンタフェの西にあるとあるグレイハウンドのバス停に彼を残して旅立ったの

 

ポイント:

・leaveは自動詞と他動詞どちらでも使われます。 自動詞:去る 他動詞:残して去る

冠詞a(an)は「とある(1つの)」という意味で使われることがあります。certainに近いですね。これあんまり教科書とかでは書いてないけど重要だと思います。

 

解釈:前のところのthat day=彼や故郷と決別した日とわかります。回想シーンになったことは、動詞が過去形になったことからもわかりますね。ここで東大受験的なアドバイスですが、物語文を読む際は動詞の時制に気を配り、語られているのがいつについてのことなのかはっきりさせることが重要です!

 

 豆知識:Greyhoundアメリカの大手長距離バス会社。a Greyhound station で、Greyhound社のいっぱいあるバス停のうちある1つ、ということです。金のない若者が長距離バスで移動するのはどこでも同じなんですね。Santa Feはアメリカニューメキシコの州都です。歴史ある街だが、若者にとっては退屈な街ということなのでしょう。

 

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We were seventeen, but he was sweet and it was true

Still I did what I had to do

'Cause I just knew

和訳:私たちは17歳だったけど、彼は魅力的で私は本当に彼を愛していた。それでも私は私がやらなければいけないことをしたの。だってちゃんと分かっていたから。

 

ポイント:

・still SV では前までの部分を受けて 「それでも〜」っていう逆説の働き。文頭にあるときはこの用法に注意です。

・what I had to do は関係代名詞の何かしらで、 最後のdoの目的語をwhatが前に出て受けていて「私がやらなければいけなかったコト」

have to ~:~しなければいけない

・'Cause=Because

 

解釈:it was true をどう訳すかは難しいですが、2人の愛が本物だったことを言っているんだと思います。若々しいが確かな愛情を捨てて自分の夢を追う、これも結構よくあるテーマですねww

 

Summer Sunday nights

We'd sink into our seats

和訳:夏、毎週日曜の夜。私たちは自分たちの座席に身を沈めたものだった。

 

ポイント: nighs→複数の夜とわかります。これと連動して、過去の習慣(反復行為)を表すwouldが使われています(we'd=we would)。この時のwouldは「〜したものだった」 などと訳されます。

e.g.) I would go fishing with my father:私は(昔)よく父と釣りに行ったものだった。

 

解釈:seats は先取り的に考えて映画館の座席でしょう。We は彼と私だと思います。

 

Right as they dimmed out all the lights

A Technicolor world made out of music and machine

It called me to be on that screen

And live inside each scene

和訳:全ての明かりが薄暗くなると同時に、音楽と機械とで作られたテクニカラーの世界が、私をそのスクリーンへと導いてその1つ1つの場面で生きるようにいうの

 

ポイント:

・dim〜:〜を薄暗くする 

made分詞修飾で「~された」、 make A out of B:BからAを作るで、A technicolor world made out of music and machine で1つの塊になります。これ=it. 英語は主語が長いのを嫌うので、一旦切ってitで言い換えてるんです

・call 人 to ~ : 人に〜するよう呼びかける、伝える

as にはいっぱい意味がありますが、ここでは時間的に同時であることでしょう。 Right があるからがあるからです。Right now みたいに時間表現と使われるときのrightは 「まさに(そのとき)」って感じです

each の後の名詞は単数形

 

解釈:cinemaやtheatre、film,movie などの単語を一切使わずに、映画を見ることを叙述的に状況を表していますね。非常に物語的な表現だと思います。映画館の画面をTechnicolor world made out of music and machine って言い換えてるのが個人的には素敵だなって思いました。この女の子は、映画の世界に呼び寄せられたから故郷や愛する彼氏を捨てた(捨てたわけではないんだろうけ)ということでしょう。

 

 

Without a nickel to my name

Hopped a bus, here I came

Could be brave or just insane

We'll have to see

 和訳:私の評判は一枚の5セント白銅貨にもならないけど、バスに飛び乗ってここまで来たの。それは勇気ある行動かもしれないし、ただの狂気かもしれないけど、それはまだ待って見ないと分からないわ。 

 

ポイント:

nickel =アメリカにおける硬貨とわかります。aがついてるから、数えられる何かだからです。

Could はcanの過去形だけどそう覚えていてはいけません!現在における推量(=現在推量)でも使われるからです。今どうなっているかは分からない的な。

e.g.)He could come. 彼は来るかもね

・3行目と4行目をあえて書き直せば We'll have to see whether it could be brave or just insane. みたいなことでしょう。(自信ない)

・will ~ ; ~だろう、未来のこと

 

解釈:無名でお金がないけど、長距離バスに乗って田舎町からロスに出てきたぞ!ってところですね。最初の方の内容と一致します。ここからwillが出て未来の話に移っていきます。動詞の時制、大事ですよ!

 

ここまでの流れとしては以下の感じ。

今の私は昔のことを思い出す(現在形)→過去の色々(過去形)→今の私は勇気あるものか狂人か(現在推量)→将来にならないと分からないね(未来形)

 

つまり『あの日を思い出している私=バスに乗っている私』ってことですね。

 

'Cause maybe in that sleepy town

He'll sit one day, the lights are down

He'll see my face and think of how he

used to know me

和訳:なぜかといえばね、あの眠たくなる(くらい退屈な)街である日彼は座席に座るとライトが落とされて、そして私の顔を(映画のスクリーン上で)目にして、あの頃の私について思いを巡らすのよ。

 

ポイント: how he used to know me を直訳すると「彼がどのように以前私のことを知っていたか」つまり、別れる前に彼が知っていた私というものって感じです。

 

解釈:sleepy town= Snata Feですね。故郷は退屈な街だと言っています。前節の流れから、話は未来のことになります。willが多用されていることからわかります。one dayも同じです。

 

 

 

とりあえず今回はここまでとします!次回は男の人についてのパート(2番)をやっていきたいと思います!それでは。